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公開日:2025/02/05

教えて!あいちゃん

知らなきゃ損?
セルフメディケーション
税制とは

対象となるOTC医薬品(市販薬)の購入費用が高額になった場合、一定の条件を満たせば税金が返ってきたり減額されたりするお得な制度です。

そもそもセルフメディケーションとは?

セルフメディケーションとは、国民一人ひとりが自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすることを指す言葉です。
こうした意識が普及すれば、病気の予防や早期発見・早期治療に結び付く可能性が高まります。

OTC医薬品の購入が節税につながる医療費控除の特例

セルフメディケーションを経済的に後押しする仕組みがセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)です。
1年間(1~12月)に対象のOTC医薬品を世帯合計12,000円(税込)以上購入したとき、その超えた分が所得控除の対象となる制度です(控除額の上限は88,000円)。
その結果、所得税や個人住民税が安くなります。

セルフメディケーション税制の対象者

対象者は、定期健康診断や予防接種をきちんと受けるなど、「健康の保持増進及び疾病の予防に関する一定の取り組み」を行っている本人、そしてその配偶者をはじめとする親族です(生計同一の場合に限る)。
この範囲であれば、複数人の費用を合算してセルフメディケーション税制を利用することができます。

対象となるOTC医薬品は?

「スイッチOTC医薬品」と「スイッチOTC医薬品と同種の効能または効果を有する一定の医薬品」が対象です。
すべてのOTC医薬品が含まれるわけではなく、厚生労働省が指定する特定の成分・薬効のOTC医薬品が対象となります。
対象製品の多くのパッケージに共通識別マークが記載されています。

共通識別マーク

また、対象製品を購入したレシートにはセルフメディケーション税制対象であることが記載されています。
レシートや領収書は、税務署から提出を求められる場合があるため、確定申告から5年間は手元に保管しておいてください。

領収書(レシート)の印字例

どのくらい減税できるの?

例えば対象のOTC医薬品を年間で20,000円購入した場合、下限額の12,000円を引いた8,000円が控除額となります。
課税所得が400万円であれば、所得税は1,600円(控除額8,000円×所得税率20%= 1,600円)、個人住民税は800円(控除額8,000円×個人住民税率10%=800円)減額されます。

ご自身の減税額のシミュレーションはこちらのサイトをご確認ください。

セルフメディケーション税制の注意点

セルフメディケーション税制は医療費控除の特例であり、従来の医療費控除との併用はできないので、どちらかお得な方を選択しましょう。
なお、どちらの場合でも確定申告をする必要があり、会社・団体の年末調整では申告できないのでご注意ください。

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